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2018 年度 実績報告書

がん細胞を標的とした抗EGFR抗体薬-SNP認識型人工核酸の創成と機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 16K05917
研究機関鳥取大学

研究代表者

櫻井 敏彦  鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (10332868)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードペプチド核酸 / KRAS遺伝子変異 / 難治性がん疾患 / 遺伝子発現抑制
研究実績の概要

KRAS遺伝子exson2, codon12に高頻度で現れる1塩基変異を標的として,細胞膜透過ペプチド(R9)を導入したinchworm型ペプチド核酸(PNA)-ポリエチレングリコール(PEG) conjugate (i-PPC(R9))を合成し,ヒト膵臓腺癌由来がん細胞BxPC-3細胞(KRAS遺伝子野生型)とPANC-1細胞(KRAS遺伝子変異型)への細胞死誘導効果について評価した結果,BxPC-3細胞に対しては遺伝子配列特異的に細胞死を誘導していることが示されたものの,PANC-1細胞に対しては細胞死を誘導しないことが示された。この原因はR9導入によるi-PPCの1塩基認識能の低下と推察し,細胞内輸送後にi-PPCとR9の間にシステインプロテアーゼ(Cathepsin B)により切断されるペプチド(GFLG) を導入したR9-GFLG-i-PPCによるBxPC-3細胞の細胞死誘導について,非切断型i-PPC(R9) と比較した。i-PPC添加4日目における細胞死効率を測定した結果,R9-GFLG-i-PPCではフルマッチ型(FM)で42.6% (ミスマッチ型(MM): 13.2%, 比較対象配列型(AT): 20.1%),i-PPC(R9)のFMでは44.7% (MM: 6.3%, AT: 12.3%) となり,GFLG配列を導入しても細胞死の誘導効率を向上させるには至らなかった。これは,切断後のi-PPCがエンドソームあるいはリソソームからリリースされにくいことが当研究グループの先行研究から示唆されており,R9のサイトゾルへのリリース効率の向上が今後の課題として提示された。一方で,i-PPCはスフェロイド化BxPC-3,PANC-1細胞に対しても遺伝子配列特異的に細胞死を誘導することが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Reductive coupling of hydantoins with benzophenones by low-valent titanium: Synthesis of 4-substituted 1H-imidazol-2(3H)-ones and unusual two-to-two coupled products2018

    • 著者名/発表者名
      Naoki Kise, Shuta Goi, Toshihiko Sakurai
    • 雑誌名

      Tetrahedron

      巻: 74 ページ: 992-1001

    • DOI

      10.1016/j.tet.2018.01.022

    • 査読あり
  • [学会発表] Development of Gene Therapeutic Agent Targeting Point Mutated KRAS Gene.2018

    • 著者名/発表者名
      Y. Hamashita, N. Kise, and T. Sakurai
    • 学会等名
      The 12th SPSJ International Polymer Conference (IPC2018)
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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