層状複水酸化物(LDH)の薬物運搬体(キャリア)材料への応用を目的とし,急速混合法および共沈法による抗がん剤(5-フルオロウラシル:5-FUまたはメトトレキサート:MTX)/LDHの合成と有機修飾(ポリエチレングリコール:PEG)による抗がん剤/LDHの粒径制御および抗がん剤/LDHの細胞毒性について検討した.その結果,急速混合法または共沈法により抗がん剤/LDHの合成に成功し,有機修飾することで分散性を向上させることに成功した.抗がん剤/LDH(5-FU/LDH)の細胞毒性はHeLa細胞(ヒト子宮頸がん由来)に対して,5-FUに比べ約7倍高くなることを明らかにした.
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