| 研究課題/領域番号 |
16K05931
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| 研究機関 | 茨城大学 |
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研究代表者 |
中島 光一 茨城大学, 工学部, 准教授 (70420411)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | ナノキューブ / ナノ粒子 / ペロブスカイト型酸化物 / ニオブ酸ナトリウム |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は、高性能小型電子デバイス等の新規誘電材料を開発するために必要なナノキューブを創製することである。対象は、反強誘電体のニオブ酸ナトリウム（NaNbO3）である。ナノ粒子は、一般に界面活性剤や有機分子で表面修飾をして合成している。しかし、本研究はナノキューブの界面を利用した材料設計なので、粒子の表面を有機分子で修飾せずに、粒径が均一なナノキューブ合成を実現しようとしているところが、従来の研究と大きく異なり、本研究の独創的な点である。
本研究は３年計画で実施し、ソルボサーマル反応を駆使してNaNbO3ナノキューブの単一粒径化に重点を置く。１年目である本年の研究計画は、NbNbO3ナノキューブ合成に必要なニオブ酸化物ナノ粒子（粒径：20 nm以下）の合成であった。原料であるニオブ酸化物をナノレベルの大きさになるように合成し、それを用いることによって目的物質のNaNbO3がナノキューブ化すると考えたためである。
酸化ニオブナノ粒子は、ニオブ金属を加水分解することによって合成し、酸化ニオブナノ粒子の生成を電子顕微鏡観察により確認し、計画通りの成果を得ることができた。そのため、２年目以降の研究計画として挙げているNaNbO3の合成も本年実施した。その結果、NaNbO3ナノキューブを得ることができた。これらの知見をもとに、２年目ではNaNbO3ナノキューブの単一粒径化や分散性の向上に主眼を置き、研究を遂行する。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
１年目の到達目標は、原料である酸化ニオブのナノ粒子化である。その合成がおおむねできているので、「（２）おおむね順調に進展している」を選択した。また、この酸化ニオブナノ粒子を用いて、ソルボサーマル法によりNaNbO3を合成したところ、NaNbO3ナノキューブを得ることができたので、最終到達目標に向けて順調に進んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究の指針について、最終目的物質であるNaNbO3のナノキューブ化を実施し、単一粒径化や分散性を向上させることである。これを実現するためには、原料の酸化ニオブの粒径を均一化させ、分散性を向上させる必要がある。１年目で酸化ニオブのナノ粒子化を行うことができたが、粒径や分散性について検討を継続する必要がある。また、酸化ニオブの結晶系や構造も重要であると考えている。そのため、さまざまな形態を有する酸化ニオブを合成し、これを原料として用いてNaNbO3ナノキューブを合成する。
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