本研究では、安価で大量生産に向いているトップダウン手法により作製したシリコンナノ粒子を、様々なカーボン材料と複合化させることで、リチウムイオン電池負極を作製し、その高エネルギー密度化の検討を行った。導電助剤、バインダー、電解液などの条件を最適化し、様々な複合電極を作製・電極特性評価を行ったところ、比較的粒径の小さい鱗片状天然黒鉛粉末とシリコンナノ粒子を複合化させることで、電流密度200 mA/gで200サイクル後に約440 mAh/g (約1.5 mAh/cm2)の容量を維持できた。さらなる高エネルギー密度化には、シリコンの混合比率の増加より電極活物質密度を高める方が好ましいと考えられる。
|