研究課題
基盤研究(C)
有限要素法を用いた水素拡散シミュレーションから、水素貯蔵合金中での水素の拡散挙動を明らかにした。水素貯蔵合金粉末のアクチュエータ特性の動的挙動を直接的に測定可能な装置を開発し、作製した実験システムを用いることで、代表的な水素貯蔵合金であるPdおよびLaNi5粉末の水素吸脱着反応によるアクチュエータ特性の動的挙動を測定した。水素貯蔵合金中での水素拡散解析と水素貯蔵合金粉末単体でのアクチュエータ特性評価の結果を統合することで、水素貯蔵合金アクチュエータの運動特性を評価した。
材料工学
本研究では、水素貯蔵合金アクチュエータの運動特性を調査し、その変形挙動を特徴づける水素貯蔵合金中の水素物質移動を解析した。その結果、物理化学的現象と機械的性質を結びつけるナノスケールのマルチフィジックス問題の解の一例を示すことができた。さらに、水素貯蔵合金アクチュエータという新たなケミカルスマート材料の有用性を示すことに成功した。