本研究では,インクリメンタル成形の特徴である「繰返し大ひずみ導入」とレーザ併用による「局所加熱」により,「材料組織(結晶粒微細化等)のCNC制御」に関する基礎的検討を行っており,各種条件が結晶粒微細化に及ぼす影響を調べている.さらに,マルチステップ・プロセスを用いてより大きなひずみを材料に導入して,1μm程度の結晶粒微細化を達成した. 本研究の成果により製品上の総ひずみ量を制御して,それによる微細結晶粒分布を制御でき,製品上の組織分布を設計することができる.今後,生体適合性のよい純チタンに対してもこれを適切して高精度に制御できれば,新しい医療補綴物などの開発が可能となる.
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