SiC,サファイアなどの次世代半導体ウエハーの超音波振動研磨法を開発した.主な効果は,効率的で環境負荷が小さいということである.具体的には,実質研磨距離の延長,砥粒切れ刃の有効利用,サブサーフェスダメージの低減,目詰まりの低減,切りくずの微細化などが明らかになった.超音波振動砥石として,直径φ107mm,共振周波数f=38.3kHzで,粒度#800および#1,000のダイヤモンド砥粒のものを開発した.実験の結果,研磨効率が最大11倍に向上し,表面粗さが1/3程度に低減し,切りくずが微細化し,サブサーフェスダメージが低減し,研磨面には特有のクロスハッチマークが形成されることを明らかにした.
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