本研究で対象としているファイバを介したレーザ誘起気泡に関して,いくつかの観察が行われているが,臨床的観点から固体境界への衝撃作用と対応付けた例は,集光レーザによる気泡に比べ少ないようである.実際の治療は体内の狭小空間内で行われており,狭小空間および比較的軟らかい壁面近傍での挙動に関する研究は,それほど多くないようである.本研究で示した狭小空間内での気泡挙動および軟質壁面の挙動は,人体組織へのダメージを予測するための重要な指標となりうる.本研究データを特に医師へ広く公開することにより,より安全な狭小空間でのレーザー使用に対して有用な知見を与えるとともに患者の負担軽減につながると考える.
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