本研究課題では,2次元チャネル流の片壁面に設けた粗さ要素によって生じる圧力抵抗の発生要因を速度勾配テンソルの第2不変量の符号および大きさに基づき明らかにした.粗さ要素は2次矩形形状とし,粗さピッチ比を2,4および8とした.壁面抵抗係数は粗さピッチ比により増加し,その増加は圧力抵抗によることが確認された.平均速度勾配テンソルの第2不変量の分布から,粗さ底層内の粗さ要素間溝部下流側粗さ要素側面近傍において,粗さピッチ比により第2不変量は負値でその絶対値は増加する.これは,溝部下流側粗さ要素側面における圧力に対して正値の寄与し,圧力の正値は粗さピッチ比によって大きくなることに対応する.
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