燃料の不完全燃焼により生成する炭素質PM(Soot)について,その生成,成長から酸化に至るまでの火炎内における挙動とSootを構成する炭素結晶子の変化の関係を解析した.その結果,Sootを構成する炭素結晶子のサイズは火炎の位置によって変化することが確認された.Sootの成長領域では炭素結晶子の増大が見られ,成長したSootがOHラジカルの存在する酸化領域に入ると粒子径は減少するものの,炭素結晶子の増大は継続する.その後,SootがOH濃度の高くなる領域に入ると炭素結晶子の縮小が始まることを明らかにした.
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