研究課題
申請研究課題は,日本機械学会RC研究分科会ならびにETMM10(欧州乱流モデリング計測国際会議2014)でも注目された科研費研究「非定常火炎の四次元CT計測法の確立」(平成23~26年度 基盤研究(C))で得られた成果である多次元燃焼計測手法「フラッシュ・シュリーレン3D-CT法」を各種の複雑な三次元非定常現象に適用し,それらの瞬間三次元的な実像を獲得することを目的とし,これまでの二次元的な研究成果に三次元的側面から新たな情報を加えることを目指す.具体的には,現有の20方向同時撮影フラッシュ・シュリーレン・カメラと三次元CT(コンピュータ断層造影)法とを組み合わせた「フラッシュ・シュリーレン3D-CT法」により,実用バーナー火炎,火花点火火炎,衝撃波などの高速(10 m/s~超音速)現象の瞬間三次元密度分布の計測を実施する.平成28年度は,主として,(1)火花点火火炎 および,(2)衝撃波を計測対象とすした.具体的には,(1)火花点火火炎については,①および②の2種の形態を対象とする.① 第1の形態は,一様層流予混合気流中で火花点火を実施する装置に乱流格子を加え,乱流予混合気流での火炎核の三次元的成長を計測.② 第2の形態は,直噴エンジン筒内での燃料噴流への火花点火を模擬した形態であり,燃料ガスを,空気雰囲気中に噴射し,火花点火させる.(2)の衝撃波については,2種類(直径1 mmの円形断面軸対称,1mm×1mmの正方断面二次元)の超音速ノズル(設計マッハ数1.5)により形成される衝撃波を伴う超音速流れの計測を実施した.装置の改良については,高精細な画像を獲得するため,カメラレンズを長焦点距離レンズに装換する計画を実行中である.
2: おおむね順調に進展している
平成28年度の計画に挙げた,ほとんどの計測が実施されたため.具体的には,(1)火花点火火炎については,①および②の2種の形態を対象とする.① 第1の形態は,一様層流予混合気流中で火花点火を実施する装置に乱流格子を加え,乱流予混合気流での火炎核の三次元的成長を計測.② 第2の形態は,直噴エンジン筒内での燃料噴流への火花点火を模擬した形態であり,燃料ガスを,空気雰囲気中に噴射し,火花点火させる.(2)の衝撃波については,2種類(直径1 mmの円形断面軸対称,1mm×1mmの正方断面二次元)の超音速ノズル(設計マッハ数1.5)により形成される衝撃波を伴う超音速流れの計測を実施した.また,装置の改良について,高精細な画像を獲得するため,カメラレンズを長焦点距離レンズに装換する計画を実行中であり,今後,より高精細な画像を獲得できる目処が立ったため.
平成29年度は,平成28年度に扱った各種流動現象について詳細な計測を行う.また,シュリーレンCT法で得られる計測値について,深い考察を加え,新たな解釈を提言したいと考える.成果の公表も,精力的に実施する.
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件)
J. Heat Transfer, Transaction of the ASME
巻: 139-2 ページ: 020913, 020913
Proceedings of The 27th International Symposium on Transport Phenomena(ISTP-27)
巻: ISTP27-158 ページ: 1, 7
Proceedings of the ASME 2016 Summer Heat Transfer Conference
巻: HT2016-7423 ページ: 1, 4