電子部品の配線や金属構造物などの接合技術の省エネルギー化と,宇宙空間や海中などの特殊環境でも利用可能な接合技術の開発を目的として,新しい加熱源となる金属粉末材料の開発を行った.アルミニウム箔とニッケル箔を原料として,圧延による多層・薄層化と,粉砕による微粉末化により,電気スパークや誘導加熱を用いて0.1秒程度で1500℃以上の発熱反応を示す粉末の作製に成功した.反応過程の精密な分析の結果,この粉末の反応熱を製造条件によって制御する事が可能となった.さらにこの材料を用いて金属材料の接合実験を行い,アルミニウム箔や銅線などを溶接することにも成功した.
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