研究課題
(1)平成28年度に設計製作しその基本的特性を測定している空気ばねを用いた防振機構を改造し,平成30年度まで開発した調整円板角度と減衰係数が比例関係となる減衰調整機構を組み込んだ,従来に比べ高い分解能で減衰係数を調整可能な空気ばね4機で物体を支持する防振機構を設計・製作・評価することにより,従来に比べ高い精度で減衰係数を調整可能な機構そのものの有用性を明確にした.すなわち,従来に比べ共振倍率をより簡便に最小値に近づけることが可能になるとともに,提案する機構においても加振振幅に寄らず共振倍率はほぼ一定となる防振機構を実現できた.(2)上記防振機構について,着目する点における振動伝達特性に支持物体の回転半径と空気ばね設置点間距離の関係および設置基礎の加振モードが及ぼす影響を明らかにすることを通して,防振機構における支持物体形状と空気ばね設置位置の関係やスリット寸法に対応する減衰係数の最適設計指針を提示し,試作機の特性測定によりその妥当性を明らかにした.(3)積載荷重の大きさを自動的に検出するとともに,その積載荷重の大きさに対応する共振倍率を最小化する減衰係数を算出し,さらにその値となるように自動的に調整円板角度を調整することにより,積載荷重変動に対応して自動的に共振倍率を最小化するシステムを構築した.また構築したシステムを平成30年度までに開発した減衰調整機構を有する空気ばねに実装することにより,積載荷重を基準値の3倍まで変動させた場合であっても共振倍率が最小となる減衰係数に自動調整可能である空気ばねを開発した.
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Vibration Engineering for a Sustainable Future (Active and Passive Noise and Vibration Control, Vol. 1)
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日本機械学会2019年度年次大会講演論文集
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