• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

複数台の移動ロボットによる不特定な侵入傾向の学習とそれに適応した最適警備システム

研究課題

研究課題/領域番号 16K06174
研究機関宇都宮大学

研究代表者

星野 智史  宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80431980)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードロボット / 変化点検出 / ベイズ学習 / 価値反復
研究実績の概要

ベイズ学習と変化点検出法を用いた侵入傾向変化に対するロボットの即応学習
当該年度では,まず,時系列データにおける値の急激な変化をリアルタイムに検出するChangeFinderによって,傾向の変化点検出を試みた.また,緩やかな変化に対しては,学習過程におけるJensen-Shannon情報量(統計データと近傍データの確率分布の差異)から変化点検出を試みた.その結果,変化の度合いに応じた統計データの忘却を行うことで,侵入傾向を即応的に学習することに成功した.

動的計画法を用いた最適警備行動の生成
ロボットが警備を行う環境はセルに分割される.そして,各セルには,ロボットが学習により特定した侵入傾向が確率として与えられている.この侵入傾向に対して,本研究では動的計画法における価値反復を実行した.これにより,環境全体(全セル)に対するロボットの状態価値関数として最適化する.さらに,グリーディーアルゴリズムを適用することで,クックアップテーブルと呼ばれる最適行動方策を求めた.ルックアップテーブルには,ロボットが向かうべき方向に矢印が,目的地には◎が記されている.ロボットは,各状態(セル)における印にしたがい動くことで,目的地へと向かって警備を行うことが可能となった.その結果,警備目的地,時間,経路といった一連の最適な警備行動を獲得することに成功した.以上の研究成果から,ロボットは,従来のような画一的に環境を警備するのではなく,傾向があればそれに基づき,より多くの侵入者を見つけるよう動くことが可能となった.また,傾向が変化したとしても,それを即座に検出することで,動的な環境における警備実現の可能性が見出せた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画で挙げた今年度の課題は十分に解決することができた.
以上の理由から,現在までの進捗状況は,(2)おおむね順調に進展していると評価する.

今後の研究の推進方策

研究計画通りに進める.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Optimal patrolling methodology of mobile robot for unknown visitors2016

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Hoshino, Takahito Ishiwata, and Ryuichi Ueda
    • 雑誌名

      Advanced Robotics

      巻: 30 ページ: 1072と1085

    • DOI

      10.1080/01691864.2016.1192064

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 複数台ロボットによる訪問者警備に向けた領域分割手法の提案2017

    • 著者名/発表者名
      高橋和希,宇賀神槙吾,千葉潤一郎,星野智史
    • 学会等名
      第29回自律分散システム・シンポジウム
    • 発表場所
      調布クレストンホテル
    • 年月日
      2017-01-30 – 2017-01-31
  • [学会発表] Adaptive patrolling by mobile robot for changing visitor trends2016

    • 著者名/発表者名
      Satoshi Hoshino and Shingo Ugajin
    • 学会等名
      IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems
    • 発表場所
      Daejeon Convention Center
    • 年月日
      2016-10-09 – 2016-10-14
    • 国際学会
  • [学会発表] 警備ロボットによる進入者の傾向変化に対する即応ベイズ学習2016

    • 著者名/発表者名
      星野智史,宇賀神槙吾
    • 学会等名
      第34回日本ロボット学会学術講演会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2016-09-07 – 2016-09-09
  • [学会発表] ベイズ学習と価値反復法に基づいた警備ロボットの最適巡視2016

    • 著者名/発表者名
      星野智史,石渡,貴仁,上田隆一
    • 学会等名
      第34回日本ロボット学会学術講演会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2016-09-07 – 2016-09-09

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi