実機のロボットを導入した警備実験 平成28年度に構築した2つの警備手法を,実機のロボットへ適用した.そのため,車輪型移動ロボットを購入した.ロボットが自律的に警備を行うためには,自己位置同定・障害物回避用のセンサ,ならびに人を発見するセンサが必要となる.そのため,必要とされるセンサ類も購入した.ロボットには,センサを含め計測・制御用のノートPCを搭載し,SLAM(自己位置同定と環境地図作成)と人認識システムを開発した.そして,人が行き交いする実環境においても,ロボットが自ら人やその流れが集中する場所を特定し警備できることを示した. さらに,実機のロボット1台による建物内廊下における警備も実施した. 複数台ロボットによる警備システムへの拡張 より広範囲の警備を実現するためには,複数台のロボットシステムへと拡張する必要がある.その際,どの警備タスクをどのロボットに実行させるかといったタスク割り当て問題を解決しなくてはならない.そこで,対象環境をロボットごとの警備領域に分割することで,本問題を解決した.そして,1~3の手順により,侵入傾向に基づいた領域分割を行った.1. ロボットの台数分だけ,確率の高いセルを親セルとして選択,2. その他のセルは,幾何学的に最も距離の近い親セルと領域を成すよう拡張,3. 領域拡張終了後,各領域の確率の総和が均等になるよう境界を調整する. 研究成果として,ロボット学会や計測自動制御学会での発表を行った.また,現在学術論文を投稿中である.
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