研究課題/領域番号 |
16K06176
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研究機関 | 至学館大学 |
研究代表者 |
佐藤 桂 至学館大学, 健康科学部, 准教授 (30543508)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 高齢ドライバ / 出会い頭事故 / 無信号交差点 / 運転行動解析 / シミュレーション |
研究実績の概要 |
高齢ドライバによる出会い頭事故が多発していることや,高齢ドライバが生活道路をよく用いることから,見通しが悪く,また信号が設置されていない交差点に進入および通過する際のドライバの運転行動を解析してきた.運転行動の中でも,特に安全確認行動に注目し解析を行ってきた.しかしこれまでは,この安全確認行動をドライバの顔の向きだけで解析しており,ドライバが歩行者の方向に顔を向けていても,その歩行者を見ていたのか,もしくは見落として,他の対象物を見ていたのかまでは明らかにできていなかった. そこで本研究では,ドライバの視線の動きの計測を行うことにより,ドライバが何をどのように見ているかを把握しようと試みた.具体的には,ドライビングシミュレータ上に信号のない交差点を走行するシナリオを構築し,熟練ドライバと高齢ドライバが,その交差点に進入する際の減速行動や,安全確認行動などの運転行動を比較した.熟練ドライバ,すなわち自動車教習所の教官は,一時停止線で必ず停止し,左右を何度も確認するが,効率よく確認するため,交差点内に滞在する時間が短かった.一方,高齢ドライバの大半は,一時停止線で停止しなかったり,速度が高いため交差点内に滞在する時間が短くても,左右を確認する時間を確保できなかったり,左右方向のどちらかのみを確認したりと,熟練ドライバと異なる運転行動が見られた. これらの結果は,以前より行ってきた,交差点から飛び出してくる自転車と自車の運転行動の関係を示したシミュレーション結果のより詳細な考察に有用であったことから,今回の実験の運転行動のパラメータを用いると,より精度の高いシミュレーションを行うことが可能となることがわかった.今年度は,精度の高いシミュレーションプログラムの構築を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成29年度に勤務先を異動したため,当初の計画より遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,高齢ドライバおよび熟練ドライバの安全確認行動,たとえば,左右の安全を確認する位置や確認する対象をシミュレーションプログラムに導入することにより,交差点への安全な進入行動を明らかにし,定量化する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
学会発表のための旅費や学会参加費等を計上していたが,勤務先を異動したため,当初の実験計画が遅れたため.
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