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2019 年度 実績報告書

高齢ドライバの無信号交差点通過行動の危険度評価手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 16K06176
研究機関至学館大学

研究代表者

佐藤 桂  至学館大学, 健康科学部, 准教授 (30543508)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード高齢ドライバ / シミュレーション / 出会い頭事故 / 熟練ドライバ
研究実績の概要

日本の高齢化率は世界で最も高く既に超高齢社会となっており,今後もその傾向が続くと想定される.地方在住の高齢者は日常生活に自動車を必要としており,高齢ドライバが安全運転を持続することは重要な課題である.
高齢ドライバが起こしやすい交通事故の一つに出会い頭事故があり,この事故の約33%は65歳以上のドライバにより発生している.また,出会い頭事故の他の特徴は,約70%が無信号交差点で発生していること,自転車が関与する事故の約53%を占めていることである.これらの特徴や, 高齢者が専ら使用する生活道路に無信号交差点が多く存在していることから,この事故の防止対策の構築が急務とされている.
本研究では,ドライビングシミュレータを用いて,無信号交差点を通過する際の熟練ドライバおよび高齢ドライバの運転行動を解析した.これまで行ってきた実車実験では,交差点への進入時および通過時の安全確認行動を,ドライバの顔の向きのみで解析していたが今回は視線計測装置を用い,侵入時および通過時にドライバたちがどこを見ているのか,より詳細なデータを得ることを試みた.
また,これらの運転行動の危険性を自転車が飛び出してくるシミュレーションプログラムを用いて解析した.熟練ドライバの場合,視野を有効に活用しており,対象物に対する視線の滞留時間が短いことがわかったため,自転車を発見した後の安全確認に関しては,視野のデータを使うことが適切であり改良する必要がないことがわかった.一方,高齢ドライバの場合,視野でとらえるのではなく直視しがちであることがわかってきたため,自転車との衝突件数が増え衝突のリスクが高まる傾向にあった.視線の移動や視線の滞留時間を組み込むことで,プログラムが複雑化しているが,本研究の実験結果を用いることによりプログラムの精度が向上した.

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公開日: 2021-01-27  

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