| 研究課題/領域番号 |
16K06189
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| 研究機関 | 県立広島大学 |
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研究代表者 |
韓 虎剛 県立広島大学, 経営情報学部, 教授 (20295835)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | T-Sファジィモデル / ファジィ多項式モデル / 不確かさ観測器 / 状態観測器 / 漸近安定 / Nussbaum関数 / LMIs / SOS |
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| 研究実績の概要 |
制御対象数学モデルの一つとしてT-Sファジィモデルがよく使われている。また，最近ではその拡張として多項式ファジィモデルに関連する研究は行われている。本研究は主にこの２つのモデルをベースに制御システムの設計を行う。本申請の基礎理論研究では，そういう数学モデルと制御対象との間の誤差を含め，システム内パラメータ変動，外部からの外乱などといったシステムの不確かさをいかに有効に対処するかについて研究を進めている。H２８年度の主な実績として次のように示す。
１）多項式ファジィモデルをベースに，システム状態観測器/不確かさ観測器を設計したうえ，制御器の設計を行い，その有効性をコンピュータシミュレーションによって明らかにした。関連論文はすでにジャーナルに掲載された。
２）T-Sファジィモデルをベースに，新しい不確かさ観測器の設計手法を提案した。従来の研究では，不確かさが一定であるという設計条件を必要としたが，本研究では，様々な不確かさに対応できる不確かさ観測器を提案し，その有効性を明らかにした。関連研究の一部はすでに学会に発表した。
３）T-Sファジィモデルをベースに，適切な座標変換を施したあと，システム状態一部の観測によって，残りのシステム状態及び不確かさも観測できる，上記２）と違う新しい不確かさ観測器の設計手法を提案した。関連研究の一部はすでに学会に発表した。
４）不確かさを考慮した制御器の設計では，新たにT-SファジィシステムにNussbaum関数を導入することによって，いままで一様安定しか保証できなかったシステムの安定性を漸近安定まで保証することができた。関連研究の一部はすでに学会に発表した。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成２８年度の計画は，主に状態観測器の設計及びそれを用いた多項式ファジィシステムの設計だった。実際に，成果の一部も既にジャーナル掲載された。また，不確かさ観測器に対しても，いくつかの提案を行い，現在はそれらをさらに改善・検証を進めている。よって，研究はおおむね計画通り進んでいると思われる。
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| 今後の研究の推進方策 |
平成２９年度の計画は，主に不確かさ観測器を設計し，それを制御器の設計に活かし，ロバスト性のあるシステム設計である。不確かさ観測器に関しては，既にいくつかの提案を行っている。今後，提案した手法を様々なコンピュータシミュレーションを通じ，さらに検証・拡張したうえ，ジャーナル投稿などして公表していきたい。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
購入備品価格は，計画より低く，また国際会議のための海外出張旅費は計画より高かった。その結果，次年度使用額が発生した。
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| 次年度使用額の使用計画 |
ソフトウェア（MATLAB)を購入するための費用の一部に充てる。
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