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2018 年度 実績報告書

可変容量直列補償回路を用いた高効率非接触給電システム

研究課題

研究課題/領域番号 16K06207
研究機関筑波大学

研究代表者

只野 博  筑波大学, 数理物質系, 教授 (30394448)

研究分担者 磯部 高範  筑波大学, 数理物質系, 准教授 (50545928)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード非接触給電 / 位置ずれ / 可変容量 / SiC-MOSFET / 力率 / スパイラルコイル / インバータ / 直列補償
研究実績の概要

平成30年度は、前年度に検討した制御アルゴリズムの有効性検証を実施し、総合的なシステム評価を行った。これは、インバータ出力部の電流センサを用いた出力電流の位相情報と、インバータのゲート信号の位相情報を用いて、出力の力率を最適に制御するものである。可変容量直列補償回路(GCSC)を用いてこのような制御を実現することで、非接触給電システム全体の最適運転が実現できる。具体的には、インバータ部の出力電流センサの信号を用いて、電流のゼロクロスを検出し、これに対して位相差δを付けたゲート信号でGCSCのゲートを制御し、電流の立ち上がりとGCSCの制御の立ち上がりを一致させる事で、最適な力率での運転が実現できる。
この方式は、非接触給電システムでのずれに対しても、インバータ側の制御で最適力率での運転を可能とするもので、給電される車両の状況によらず最適給電ができるため、効率的なシステムである。従来の固定コンデンサを用いた非接触給電システムと、力率、損失の比較を行った結果、本方式を用いたシステムでは、コイルの位置ずれに対し常に力率を1近くに保ちながらゼロ電圧ターンオンと最小電流・最低電圧でのターンオフが実現できるため、システム効率が広い範囲で高くする事が可能である事が分かった。また、GCSCを構成するSiC-MOSFETによる損失は非常に小さい事が分かった。
以上の実験結果より、本提案の可変容量直列補償回路を用いた非接触給電システムは、正確な送受信コイルの位置合わせが無くても、高効率での電力伝送が非接触で行えるシステムである事が確認された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Efficiency improvement of high-frequency inverter for wireless power transfer system using series compensator2019

    • 著者名/発表者名
      Jun Osawa, Takanori Isobe, Hiroshi Tadano
    • 雑誌名

      Electrical Engineering in Japan

      巻: 206 ページ: 51-61

    • DOI

      10.1002/eej.23192

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 直列補償回路を用いた非接触給電用高周波インバータの高効率化の提案と実機検証2018

    • 著者名/発表者名
      大澤順、磯部高範、只野博
    • 雑誌名

      電気学会論文誌D

      巻: 138 ページ: 800-809

    • DOI

      10.1541/ieejias.138.800

    • 査読あり

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公開日: 2019-12-27  

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