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2017 年度 実施状況報告書

JT-60SA用CSにおける熱的安定性評価

研究課題

研究課題/領域番号 16K06237
研究機関上智大学

研究代表者

中村 一也  上智大学, 理工学部, 准教授 (00407339)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード超伝導コイル / 安定性 / 核融合炉 / 共振現象 / 冷却系統
研究実績の概要

JT-60SA用超伝導コイルは実証試験の段階まで進んでいる。日本が担当しているCSモジュールの設計概念はITERのCSモジュールと同一であるため,非常に重要な位置づけとなっている。JT-60SA計画で使用される超伝導導体により作製された超伝導コイル及びコイル間接続部を用いて,種々の条件にて性能を評価する。それらのデータをもとに超伝導コイルの損失及び安定性を確認し,併せて理論的な解析を実施して試験結果との比較検討を行うことを目的とした。平成29年度研究実績の概要を以下に示す。

(1)JT-60SASA CSモジュールにおける共振特性評価(解析):超伝導コイルを安定的に運転するには,温度の安定性に加え運転時の耐電圧評価も重要としている。平成28年度にて行ったCSモジュール試験結果及び解析結果をもとに,JT-60SACSモジュール(52層)の耐電圧解析を行った。実機運転時における電源の主要な周波数の5 kHz以下では,共振現象がCSモジュールの導体間電圧に影響を及ぼさないことが示された。

(2)JT-60SASA CSモジュールの冷却安定性評価:大型コイルでは冷却の効率化を図るために,冷媒供給量の最適化と熱負荷変動の吸収方法を検討しなくてはならない。CSモジュールの熱負荷変動をを考慮して冷却系統をモデルかし最適な冷媒供給を調査した。平成29年度はCSモジュールを常温から運転時の極低温へとヘリウムを用いて予冷する際に生じる流体入口と流体出口の温度差を調査するためCIC導体の入口から出口までを流体、素線、ジャケットに分けて一次元シミュレーションモデル化し、それぞれの熱交換を解析することで導体内の温度調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成29年度に予定していた(1)CSモジュール試験は平成28年度に実施することができた。(2)CSモジュールのの安定性評価に関しては耐電圧解析モデル及び冷却系統モデルの構築をすることができたため,おおむめ順調に進展している考える。

今後の研究の推進方策

今後は,平成28,29年度の結果をもとに,CSモジュールの耐電圧解析モデルでは,JT-60SA複数CSモジュールでの評価を行い電気的安定性を評価する。冷却系統モデルではCSモジュールの熱負荷変動を考慮した最適な冷媒供給を提案する。

次年度使用額が生じた理由

(理由)当初、他機関との打ち合わせの旅費を計上していたが、WEBカメラでの打ち合わせに変更したため旅費を抑えることができた。
(使用計画)
次年度必要になる消耗品購入に充てる予定

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Evaluation of Voltage Between Conductors for Resonance Phenomenon and Transient Response in JT-60SA Central Solenoid2018

    • 著者名/発表者名
      K. Nakamura, S. Fujiyama, K. Nasu, H. Meguro, T. Takao, H. Murakami, K. Natsume and K. Kizu
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Applied Superconductivity

      巻: 28 ページ: 4201205

    • DOI

      10.1109/TASC.2017.2780049

    • 査読あり
  • [学会発表] JT-60SA中心ソレノイドにおける共振現象による導体間電圧の挙動について2018

    • 著者名/発表者名
      藤山奨, 那須京介, 目黒博嵩, 中村一也, 高尾智明, 村上陽之, 夏目恭平, 木津要
    • 学会等名
      電気学会 超電導機器/金属・セラミック合同研究会
  • [学会発表] JT- 60SA中心ソレノイドにおける過渡応答による導体間電圧の評価2018

    • 著者名/発表者名
      (7)目黒博嵩, 藤山奨, 那須京介, 中村一也, 高尾智明, 村上陽之, 夏目恭平, 木津要
    • 学会等名
      平成30年電気学会全国大会
  • [学会発表] Evaluation of Voltage Between Conductors for Resonance Phenomenon and Transient Response in JT-60SA Central Solenoid2017

    • 著者名/発表者名
      Nasu, H. Meguro, T. Takao, H. Murakami, K. Natsume and K. Kizu
    • 学会等名
      25th International Conference on Magnet Technolog
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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