研究課題
今年度の実施計画,「1. 最適化手法の高速化」,「2. 磁気ヒステリシスを考慮したトポロジー最適化手法への展開」,「3. 3D プリンタによる最適化結果の具現化」において,1, 3 の項目については,平成 28, 29 年度中に完了している.項目 2 の「磁気ヒステリシスを考慮したトポロジー最適化手法への展開」について,実際の単板試料(電磁鋼鈑)の磁気ヒステリシス現象の測定システムを構築するために,平成 30 年度の全ての期間を費やし,基本的な測定システムを構築した.今後,本測定システムにおいて,磁束密度が正弦波となるように適切な波形制御(最適化手法等の使用を想定)を行い,様々な電磁鋼鈑において,種々の磁束密度の振幅値に対応した測定データを準備する必要がある.それゆえ,トポロジー最適化へ実装するまでには至っていない.昨年度の積み残しであった電気回路方程式とのカップリングについても,上記の磁気ヒステリシス現象測定システムの構築に,多大な時間を注力したため,到達するには至っていない.ただし,電気回路方程式のみを考慮した随伴変数法による感度解析については成功しており,巻線部分を有限要素法と連携することにより,それらのカップリングが可能となる.また,積み残しの課題であった「複数の磁性材料を考慮したマルチマテリアルトポロジー最適化手法の開発」については,レベルセット法を用いて,空気・電磁鋼鈑・圧粉磁芯の三種類部材を考慮したトポロジー最適化の礎を構築することができたため,今後の研究に大きな進展を期待できる.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (16件) (うち国際学会 9件)
The International Journal for Computation and Mathematics in ELectrical and Electronic Engineering
巻: Vol. 37, No. 2 ページ: 630-644
10.1108/COMPEL-12-2016-0528
巻: Vol. 37, No. 2 ページ: 718-729
10.1108/COMPEL-12-2016-0524