本格的な制度改革を迎える2020年代以降を対象に,新時代の電力システムの運用・制御ルールを研究すべく,本研究を開始した。様々な評価関数に関する最適化を行うと,複数の最適解が得られるが,DEA法を利用することによって重みの自動調整を行い,実際的に役立つ最適解を得ることを目指した。 しかし,その後の社会の趨勢に影響され,規制改革よりもむしろ近年活発に導入された太陽光発電をはじめとする各種の分散電源が系統運用・制御に与える影響が問題視されたため,当初の計画を見直して,これら自然エネルギー発電特有の不確定性をも取り込んだ運用制御の最適化を目指し,ある程度の不確実を見込んだ最適解を得ることに成功した。
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