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2018 年度 実績報告書

静電吸着インクジェット法によるCNT-Siヘテロ接合太陽電池のCNT直径分布制御

研究課題

研究課題/領域番号 16K06248
研究機関旭川工業高等専門学校

研究代表者

中村 基訓  旭川工業高等専門学校, システム制御情報工学科, 准教授 (50435963)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードカーボンナノチューブ / 静電吸着複合法 / インクジェット印刷
研究実績の概要

今年度はインクジェット(IJ)塗布時の環境温度と基板温度の依存性について詳細を調査した.本研究では引き続き静電吸着法を基板に適用し,Mo触媒を基板全体にディップコート法により均一塗布し,IJ法にてCo,Fe触媒を固定化している.導入済みの卓上温調ブースを用い,Moディップコート時は温度24℃,湿度55%と一定にし,IJ塗布時の環境温度および基板温度を20~29℃(基板温度は環境温度と同じ値になるように制御)の範囲で変化させ,CVD成長させた垂直配向CNTをラマン分光測定により評価した.その結果,IJ塗布の環境・基板温度が高いほど,CNTの結晶性を示すG/D比が高くなることが判明した.SEM観察の結果より,IJ塗布時温度が高い試料(29℃)では,垂直配向CNTの密度が低くなっており,IJ塗布温度により触媒の固定化密度を制御でき,CNT密度制御が可能であることがわかった.
Mo,Co両触媒をディップコート法で固定化する実験系において,CNTの直径と触媒固定化時の温度(18~29℃)の依存性を調査した.触媒固定時の温度が高い場合,直径の大きなCNTの成長割合が増加することを確認した.これはMo触媒の固定化温度でCNTの直径分布を制御でき,tip成長するCNTを高い割合で成長できることを示している.以上のことから2種の触媒固定化時の温度制御により,CNT密度および直径分布を制御できることを明らかにした.
太陽電池デバイスの試作については一部の工程を除き旭川高専で実施可能となるよう実験系を構築した.Au薄膜およびITO薄膜を用いた電極複合膜を形成し,Si基板へ転写して太陽電池デバイスを試作し,特性評価を実施した.本プロセスで試作したデバイスは,短絡電流,開放電圧,変換効率ともに本提案において我々が試作してきたデバイスに比べ大きな改善が得られ,本提案の有効性を示すことができた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 垂直配向CNTを利用したCNT-Siヘテロ接合太陽電池の試作2018

    • 著者名/発表者名
      片岡 快斗,中村 基訓,篁 耕司
    • 学会等名
      第8回高専-TUT太陽電池合同シンポジウム

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公開日: 2019-12-27  

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