研究課題/領域番号 |
16K06252
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研究機関 | 富山高等専門学校 |
研究代表者 |
水本 巖 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (40239257)
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研究分担者 |
小熊 博 富山高等専門学校, その他部局等, 教授 (40621909)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 鉛蓄電池 / 定電流充電 / 定電圧充電 / 再生 / サルフェーション / リモート制御 / 遠隔監視 / エネルギー |
研究実績の概要 |
開発した鉛蓄電池回復機は、12V、24V、48V機と3つのタイプを開発した。通常市販の鉛蓄電池回復機は0.1Cで充電するところ、瞬時電流0.2~0.3C程度の定電流充電と1C程度の短パルス大放電を組み合わせた間断充電を利用して、劣化鉛蓄電池の再生を試みた。また定電流充電の効果を高めるために、300Hzのパルス充電にして1.3倍の電流を注入している。これまで別機器として購入されていた放電試験機、充電機の機能を付加した多機能型劣化鉛蓄電池回復機になっている。本機をシリアルケーブルでパソコンに接続することによりインターネットを介して、電流電圧モニタ、遠隔制御、制御プログラムの変更が可能である。そのため蓄電設備に本機を組み込むと、現地に赴かなくても劣化鉛蓄電池の再生・放電試験が可能である。本装置には、鉛蓄電池回復モード、充電モード、放電試験モードと、再生から試験検査まで一つの装置で済ますことができる。装置は、定電流充電を行うための直流電源と電流フィードバックを掛けるための電流検出及び制御回路、放電を行うための負荷抵抗、これらを組み合わせて回復モード、定電流充電もしくは定電圧充電および定電流放電が可能である。また任意の電流電圧値設定および時間設定、繰り返し充放電のループ条件設定のプログラム制御が可能である。実際に10年間使用した48Vフォークリフト用中古バッテリーを再生した。端子電圧が40.2Vに降下するまで40A放電試験を行った。再生前は100Ah前後の放電容量だったのが、200Ahまで大幅に回復した。新品の電池でも400Ah程度なので、当初25%放電容量だったのが50%まで回復したことを示している。また100A放電では、45分間放電時間が確保された。放電終止電圧付近になると、24個の中の劣化電池セルは、顕著に電圧降下が生ずるので不良セルを取り除くことが出来る。
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