カーボンナノチューブ(CNT)を一方向に配向させた状態で樹脂中に高濃度に複合化したCNT/樹脂複合材料の作製技術を確立するとともに、その電気伝導及び熱伝導特性を明らかにした。CNTの体積濃度を5%から50%まで均質に複合化させた試料作製を達成した。複合方法を詳細に検討した結果、CNT分散性の低い熱可塑性のポリアミド樹脂においても、均質複合化が得られた。高濃度一方向複合化により、電気伝導率700S/cm、熱伝導率80W/mKと樹脂複合材料としては極めて高い伝導特性を得た。軽量電気伝導、熱伝導材料として、今後の幅広い応用が期待される。
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