研究課題/領域番号 |
16K06301
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
Pokharel R.K. 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (60398568)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 位相雑音 / 準ミリ波 / CMOS / 発振器 / 代5世代 / パワーアンプ / 高Q-値DGS共振器 |
研究実績の概要 |
本研究の主な目標は、コスト削減のために0.18μm CMOSプロセスを用いて準ミリ波帯のフロントエンドの開発であり、H29年度は、0.18μm CMOSプロセスの基板内Defected Ground Structure (DGS) 共振器の設計を行った。従来型のスパイラルインダクタ(L)と比べ、設計したDGS共振器の利点は、(i)高いQuality(Q-値)Factorを有する、(ii) グラウンド面を用いて共振器を実現するため、チップサイズが小さくできる、(ii)スパイラルインダクタの自己共振周波数は準ミリは帯になるため、従来型のLを用いて準ミリ波帯やミリ波帯の回路を設計するのは困難であったが、開発したDGS共振器の共振周波数がその共振器の線路長で決まるため、自己共振という問題が解決される。 以上のような利点があるため、開発したDGSを用いて準ミリ波帯発振器の設計を行った。実際に、0.18μm CMOSプロセスを用いて試作し、評価を行った。その結果、小型化、低位相雑損を有する準ミリ波帯発振器の開発ができた。また、前年度開発したパワーアンプと位相器においても、開発した高Q値のDGS共振器を提供し、スパイラルインダクタの数を大幅に減らすことに成功した、また設計においても、同プロセスを用いて検証を行い、性能を更に改善した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度電子通信学会誌ELEXにて発表した本研究の成果の一部は高く評価され、2016年度Best ELEX AWARDに受賞され、またH28年度開発した発振器の成果においても、権威の高いIEEE雑誌に2件採択されました。更に、発振器の設計論においては、IPとして一件の特許を出願した。また、本年度は最終年度になり、計画のとおり設計も順調に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
H30年度はこれまで設計や開発したパワーアンプ、発振器、位相器等の性能を更に改善し、新たに設計を行い、一体化を図る。また、計画とおり0.18μm CMOSプロセスを用いて試作し、実験と比較する予定ある。最終的な、本研究の成果を権威の高いIEEE雑誌や国際会議に投稿する予定とともにIPとして更に1件の特許を出願する予定ある。
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次年度使用額が生じた理由 |
チップ試作代においては、計画していた価格より安く調達できたため。
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