今年度は、主に周辺技術の開発について研究を行ってきた。具体的には、畳込み符号およびターボ符号を用いて誤り訂正を行うときに必要な技術を開発し、位相雑音がシステム性能に与える影響を評価した。 符号化の実施においては、適切なインターリーバを適応することでダイバーシチにおいて、非再帰的な畳込み符号を実施する際には入力シンボル長と符号の自由距離との相乗効果を得られるとの理論的な結果を示した上に、シミュレーションにより検証した。 一方、再帰的な畳み込み符号においては、ダイバーシチおよび符号化利得を最適化するために、代数的に重みスペクトラムを求める新しい手法を見出し、ターボ符号を適応するための準備を行った。 位相雑音の評価においては、ガウスおよびウィナー位相雑音環境下で、提案システムが既存のシステムに比べて頑丈であることを計算機シミュレーションで示した。
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