研究課題
基盤研究(C)
流星バースト通信は、宇宙塵が地球に突入する際に発生する流星バーストによる低VHF帯電波の反射現象を利用した見通し外通信である。本研究では、低緯度地域での流星バースト通信の通信性能を検証するため、インドネシア、ガジャマダ大学・ウダヤナ大学との共同研究として本通信方式の実証実験を行った。実証実験では、特に雑音電力特性、パケット伝送特性、および通信路性能に関して検証を行った。パケット伝送特性については、現地時間の明け方に多くの通信が達成できることを確認した。
情報通信工学
これまで低緯度地域の流星バースト実験は行われておらず、本研究において低緯度地域において流星バースト通信が実現できることを実証できたことは、その意義が大きい。また、低緯度地域での流星バースト通信路の特徴についても検証できたことも意義が高い。流星バースト通信では、そのリモート局は電力を多く必要とせず太陽電池でも稼動できるため、電力インフラや通信インフラが未発達な地域で利用できる通信手法である。そのため、インドネシアのようなインフラが未発達な地域が多い国での応用が期待でき、社会的意義も大きい。