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2016 年度 実施状況報告書

円筒導波管遮断モードを用いた左手系漏洩波アンテナの放射特性とその制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K06372
研究機関同志社大学

研究代表者

辻 幹男  同志社大学, 理工学部, 教授 (50148376)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード右手左手系複合伝送線路 / 漏洩波アンテナ
研究実績の概要

円筒導波管の遮断TM01モードと4分割仕切り板およびリッジを装荷した遮断TE基本モードの区間を相互に周期配列した右手/左手系複合伝送線路について、各区間長と阻止域が存在しないバランス条件を満たす導波路形状の関係を数値計算により示し、漏洩波アンテナとして利用できる導波管形状を明らかにした。その際、両区間長の比が一定であれば、ほぼその伝送特性に変化はなく、同じ媒質として取り扱えることを確かめた。また、等価回路については通常用いられるLC直列共振回路をシリーズに、LC並列共振回路をシャントに配置する構成にリッジ部分を表すキャパシタをシャントに付加すれば、等価回路による導波管の簡易設計が可能なことを明らかにした。これらの特性の妥当性は、実際に10GHz帯で試作した複合伝送線路の伝送特性の測定結果と理論値との一致から、実験的にも検証した。次に漏洩波アンテナの機能を持たせるために、導波管壁にスリット開口を設け、その基本的な放射特性を数値計算により求めた。その結果、周波数を掃引することにより放射ビームの走査がアンテナ軸の後方から前方へと連続的に行えることが明らかとなり、本提案形状が漏洩波アンテナとして充分に機能し得ることを確かめた。さらに、このような遮断TEおよびTMモードの組み合わせによる右手/左手系複合伝送線路の構成を方形導波管に適用した場合についても新たに提案した。その構造は遮断TE基本モード区間にH型隔壁板を用いるものであり、数値計算によりその基本伝送特性を示すとともにバランス条件を満たす導波管形状についての検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究は、平成28年度の研究実施計画に沿ってほぼ順調に推移しているが、計画に含まれていなかった方形導波管形状についての検討に時間を割いたために、計画に含まれていた放射特性の実験的検討を行うことができなかったことがやや遅れている理由である。

今後の研究の推進方策

前年度、やり残した放射特性の実験的検討も含めて、平成29年度の研究実施計画に沿って、研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Radiation characteristics of leaky-wave antenna using ridge-loaded composite right/left-handed cylindrical waveguides2016

    • 著者名/発表者名
      S. Nishimura, H. Deguchi, M. Tsuji
    • 雑誌名

      Procedings of IEEE AP-S Intern'l Symp.

      巻: - ページ: 86-87

    • DOI

      10.1109/APS.2016.7695751

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Transmission characteristics of CRLH rectangular waveguides constructed by the cutoff modes of TM and TE waves2016

    • 著者名/発表者名
      K.Uyama, S. Nishimura, H. Deguchi, M. Tsuji
    • 雑誌名

      Proceedings of. Intern. Conf. on Electromag. In Advanced Appl

      巻: - ページ: 728-731

    • DOI

      10.1109/ICEAA.2016.7731502

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Understanding of physical mechanism in GA-designed UWB filter and improvement of passband characteristics by the simplified structure2016

    • 著者名/発表者名
      Y.Takeuchi, H.Deguchi, M.Tsuji
    • 雑誌名

      Proceedings of. Intern. Conf. on Electromag. In Advanced Appl

      巻: - ページ: 732-735

    • DOI

      10.1109/ICEAA.2016.7731503

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Study on primary radiator using leaky wave antenna with left handed waveguides2016

    • 著者名/発表者名
      S. Nishimura, H. Deguchi, M. Tsuji
    • 雑誌名

      proceedings of Intern'l Symp. Antennas and Propagation

      巻: - ページ: 698-699

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Reflectarray resonannt elements for linear to circular polarization conversion2016

    • 著者名/発表者名
      D. Higashi, H. Deguchi, M. Tsuji
    • 雑誌名

      IEICE Communications Express

      巻: 7 ページ: 99-102

    • DOI

      10.1587/comex.2016XBL0035

    • 査読あり
  • [学会発表] リフレクトアレーを用いたカーペットクローキングおよびイリュージョンクローキングの広帯域化について2016

    • 著者名/発表者名
      藤本優生、出口博之、辻幹男
    • 学会等名
      電子情報通信学会マイクロ波研究会
    • 発表場所
      防衛大学校 (神奈川県横須賀市)
    • 年月日
      2016-12-15 – 2016-12-16
  • [学会発表] 遮断TM・TEモードによる右手/左手系複合方形漏洩導波管の放射特性2016

    • 著者名/発表者名
      鵜山和哉 西村茂幸 出口博之 辻幹男
    • 学会等名
      電気学会電磁界理論研究会
    • 発表場所
      白浜古賀の井リゾート&スパ (和歌山県西牟婁郡白浜町)
    • 年月日
      2016-11-17 – 2016-11-19
  • [学会発表] リフレクトアレーを用いたカーペットクロークの広帯域化 およびイリュージョンに関する検討2016

    • 著者名/発表者名
      藤本優生、出口博之、辻幹男
    • 学会等名
      電子情報通信学会マイクロ波研究会
    • 発表場所
      北海道大学理工学部 (北海道札幌市)
    • 年月日
      2016-09-20 – 2016-09-23
  • [学会発表] 八角形オープンループ共振器を用いたCul-de-Sac結合行列に基づく二層平面回路フィルタ2016

    • 著者名/発表者名
      植田達哉, 竹中杜斗, 出口博之, 辻 幹男
    • 学会等名
      電子情報通信学会マイクロ波研究会
    • 発表場所
      京都大学 宇治キャンパス (京都府宇治市)
    • 年月日
      2016-05-19 – 2016-05-20
  • [学会発表] メタサーフェスを用いたクローキングならびにイリュージョンに関する一検討2016

    • 著者名/発表者名
      和田存智, 藤本優生, 出口博之, 辻 幹男
    • 学会等名
      電子情報通信学会マイクロ波研究会
    • 発表場所
      京都大学 宇治キャンパス (京都府宇治市)
    • 年月日
      2016-05-19 – 2016-05-20

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公開日: 2018-01-16  

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