研究課題/領域番号 |
16K06407
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
西堀 俊幸 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 主幹研究開発員 (80280361)
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研究分担者 |
宮本 英昭 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (00312992)
植松 明久 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 主任研究開発員 (00450685)
真鍋 武嗣 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (50358991)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 地中レーダ |
研究実績の概要 |
リモートCMP法は,各探査機の水平位置が既知であり,互いに探査機の位置が制御可能だと仮定した場合,各探査機と地表面までの距離を地表面のレーダクラッタから識別することにして,地表面における屈折も考慮した上で地中を含む形で探査機中央直下の反射点と探査機の幾何学的な伝搬距離の変化による遅延プロファイル間の相関を求めて伝搬速度スペクトルを求めるアイデアである. 本年度は,リモートCMP法を検証するために,実験室環境において,Vivaldiタイプアンテナを有すフルポラリメトリなレーダ散乱計をベクトルネットワークアナライザを使って構成し,多層模擬土壌の伝搬速度スペクトルの鉛直分布を算出した.誘電率が異なる砂利と砂を模擬土壌として用意して,既知の模擬土壌の誘電率の垂直構造を求め,理論値及びプローブ法による測定結果と比較を行った.実験の結果,土壌表面の反射の影響を受けるが,リモートCMP法でも多層模擬土壌の伝搬速度スペクトルの鉛直分布が求められることがわかった.本研究により,新しいリモートCMP法による地中の電波伝搬スペクトルの測定が遠隔から可能であり,遠隔からでも地下の伝搬速度スペクトルの鉛直分布測定の可能性が期待出来ることがわかった.よって,探査機による火星衛星の地下内部探査に貢献出来るだけでなく,地球観測における航空機搭載用地下レーダサウンダ等による地下探査での応用が期待できることが確認された.
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