研究課題
基盤研究(C)
本研究では出力のサンプリング周期が入力の更新周期よりも長い二重レートサンプル値制御系のための設計方法について検討している。このような二重レート系ではサンプリングされた出力がサンプル点上で参照値に追従したとしても、サンプル点間で振動してしまう可能性がある。そこで、本研究ではサンプル点上の応答を劣化させることなくまたそれとは独立にサンプル点間の振動を抑制するために、既存の制御則を零空間に基づいて拡張した。
control theory
本研究では制御対象の数理的冗長性を利用することにより、新たな設備投資をすることなく新たな操作入力を手に入れている。具体的には出力のサンプル点間で入力を時間的に分割し、さらにその入力空間は離散時間系の応答と常に直交する零空間に基づいて設計している。これにより、低周波領域の応答を劣化させることなく、高周波領域の性能改善を行うことが可能になっている。さらに、入出力データに基づいた設計についても検討している。