本研究の成果として、リング拘束試験が確立できた。この方法は熱応力と蒸気圧とを合わせて考慮したコンクリートの耐爆裂性を評価できるという特徴がある。すなわち,拘束鋼管の内部にコンクリートを打設し供試体を作製する。供試体下面のコンクリート部分のみを加熱する。加熱には水平炉を用いる。加熱によるコンクリートの膨張を拘束鋼管が拘束することにより,熱応力(圧縮応力)が生じる。コンクリートの膨張により生じる拘束鋼管のひずみを計測し,熱応力を算出できる。併せてコンクリート内部の蒸気圧を計測し,熱応力および蒸気圧を定量的に検討し,爆裂の有無と併せて爆裂判定手法を開発できた。
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