遅延EttやC-S-Hに含まれる水の存在形態およびその構成比について着目し,未だ実証されていないFamyらによる「仮説」を,単純化した「実験」によって,共存物質であるC-S-Hの影響を「定量的」に「把握・実証」しようとする試みは世界初であり,また乾燥条件の制御やC-S-Hの影響を「定量的」に把握するために, 水蒸気吸着等温線の測定,コンダクションカロリメータによる測定および27Al-NMRによるEttの形状・構造解析等,これまで用いられてこなかった新しい分析技術を用いて「実証する」ことは学術的かつ独創的な点であると考えられる.
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