研究課題
基盤研究(C)
入射された光を反転して入射方向に反射するという再帰反射性を,既存のプリズム反射方式や球状レンズ(ガラスビーズ)集光方式ではなく,表面凹凸再帰構造という全く新しい方式で実現する新素材を開発した。この素材は,高コストの原因となるプリズムや球状レンズを必要とせず,アスファルト舗装面が元来有する表面形状のみで再帰反射性を発現できるため,技術移転に成功すれば,低コスト,高耐久性で,都市全域への適用が可能な舗装体となることが期待される。
建築・土木材料
近年,世界各地で夏季のヒートアイランド現象が顕在化しており,その対策が求められているが,本研究成果の導入による直接的効果として,夏季の日中晴天時の舗装路面の表面温度低下(現行の遮熱性舗装と同等以上),道路面からの照り返し日射量の低減(新規効果)が,さらに,間接的効果として,ヒートアイランド現象の緩和(日中の最高気温の抑制,熱帯夜日数の減少),道路周辺の光・熱環境の改善,歩行空間の快適性向上(新規効果),が見込まれる。