本研究は、廃コンクリートを廃硫酸により溶解し、溶け残ったものが骨材であるとして、再生粗骨材の製造方法を検討した。その結果、以下の結論を得た。(1)5mm以上25mm以下の試験片を廃硫酸で溶解すると、溶解開始3日目までは反応が活発だが徐々に反応が穏やかになり、35日間で溶解が完了した。(2)35日間溶解することで、JISのH規格を満たす粗骨材を複数回回収することが出来た。(3)再生粗骨材を用いた再生骨材コンクリートの圧縮強度は、リサイクルの回数が増えると若干低下するが、普通コンクリートとしては十分な強度を持っていた。(4)2サイクル目までは高品質の再生粗骨材を回収することが可能である。
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