平成29年度の成果(地上からでも下水管路の埋設状況を透視できる点群とCADからなるハイブリッド形式のデータをベースとするビデオデータと下水管路内のロボットによる検査で得られたデータをインターネットからアクセスして閲覧できるデータベースシステムの作成)を踏まえ,①上記2種類のデータをインターネット経由で新規にPCやスマートフォンから登録できる機能をシステムに追加するとともに,②システムの動作検証を大学のキャンパス内で行った.地上から目視できるマンホールをデータベースの主キーとすることにより,新規データを間違えることなく追加できることを実現した.具体的には,マンホールに個体識別番号(以下IDと呼ぶ)を付与し,下水管路の起点を上流のマンホールとし,下流のマンホールを終点と考えることで,下水管路も上記2つのマンホールのIDで識別できることになる.これにより,下水管路の埋設状況を透視できる点群とCADからなるハイブリッド形式のデータをベースとするビデオデータもマンホールのIDと紐づけることができ,データベースへの新規登録が可能になる.また,下水管路内のロボットによる検査で得られたデータ(管内ビデオ映像と損傷状況の作業員による評価結果:テキスト)もマンホールのIDと関係付けることができ,データベースへ新規登録できることになる.構築したデータベースシステムへはスマートフォンから公衆回線を通してアクセスできるため,キャンパス内の任意の地点へ持ち運び,各地点において,地上にいながら目的とする下水管路の埋設状況をスマートフォンに映し出されるビデオ映像により確認できた.さらに,下水管路内の状況もロボット検査による管内ビデオ映像と検査結果をスマートフォンで確認できた.
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