ゴム材料は,幅広い分野で工業部材として応用されており,部材の精度の高い性能予測が期待されている.本研究では,熱粘弾塑性-ダメージモデルなどの複雑な構成則を用いることを前提に,ゴムの上述した依存性を体系的に把握するための試験装置を開発し,ゴムの力学特性の速度,最大変形,温度等に対する依存性を把握した.さらに,研究代表者らが既往の研究で提案した超弾性‐粘弾塑性ダメージモデルを適用したところ,実験結果を比較的精度良く再現できることがわかった.今後は,本研究で得られた実験データやモデルを用いた数値解析により,ゴムを応用した構造部材の精緻な力学特性の予測が可能になるものと期待している.
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