研究課題
基盤研究(C)
地盤工学分野における重要な物性値であるコンシステンシー限界のメカニズム解明のため,X線小角散乱法・中性子準弾性散乱法・コンピュータシミュレーションを組み合わせて,粘土鉱物の構造とその中の水の定性・定量分析を行った.コンシステンシー限界付近において粘土鉱物の構造はダイナミックに変化し,それに伴って結晶構造内に束縛される水分子の性質(拡散係数・滞在時間)も変化することが明らかになった.
地盤工学
土の基本物性として重要なコンシステンシー限界について,ミクロの観点から解釈を与えている。すなわち塑性限界が水分子を急激に吸水する点であり,液性限界は粘土が塑性体から液体に徐々に変化していくときの境界であり,実際は幅を持っていることが明らかになった。地盤工学上,重要な基本物性の理解に貢献している。