研究課題
力学的未解明点が数多く存在する、地震などの災害の発生機構をより深く理解するに当たり、まず断層面や節理面等の地質学的不連続面においてどのように複雑な破壊が進展するのか明らかにする必要があると思われるが、ここでは、三次元的な広がりをもつ不連続面の破壊現象の諸々の複雑性に関して室内実験や理論、数値解析を通して動力学的に考察し、また、それらの破壊複雑性が不連続面周辺の構造物群等に与える影響を定量的に評価することを目的としている。研究最終年度である平成30年度は、前年度に引き続き、本研究課題で構築した破壊実験・計算機システムを使用し、脆性固体における衝撃的な三次元破壊進展や粒状体模擬斜面における波動や動的破壊の伝播、不連続に存在する亀裂群の動力学的弾性相互作用など、不連続面破壊の時空間的複雑性について、より高い精度での実験計測や理論考察を進めた。その結果、今まで認識されてこなかったが単純明快な三次元脆性固体破壊パターンや粒状体における二種の異なるエネルギー伝達機構などが明らかとなった。以上のような動的破壊多様性に関する研究成果については、22nd European Conference on Fracture(セルビア・ベオグラード)や2018 Seismological Society of Japan Fall Meeting(福島県郡山市)、2018 AGU (American Geophysical Union) Fall Meeting(米国・ワシントンDC)などの国際会議において発表を行ったほか、Springer社やElsevier社が発行する有力な学術誌にて論文を公表している。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 2件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件)
Structural Integrity
巻: 印刷中 ページ: 2 pages
Proceedings of the Third International Conference on Structural Integrity and Durability
Proceedings of the 2019 Rock Dynamics Summit in Okinawa
巻: 印刷中 ページ: 6 pages
Rock Mechanics in Infrastructure and Resource Development
巻: Keynote 5 ページ: 6 pages
Procedia Structural Integrity
巻: 13 ページ: 769-774
10.1016/j.prostr.2018.12.127
巻: 13 ページ: 670-675
10.1016/j.prostr.2018.12.111
巻: 5 ページ: 244-245
10.1007/978-3-319-91989-8_55
巻: 5 ページ: 242-243
10.1007/978-3-319-91989-8_54