1)一面せん断試験機による液状化強度試験を実施し、①繰り返し一面せん断試験による液状化強度の決定法を再検討した。繰返し三軸試験の両振幅軸ひずみ5%に対して両振振幅1.5mm、過剰間隙水圧Δu/σ0=95%に相当する有効応力比σ'/σ0は5%と決定した。液状化強度試験は、相対密度30%と50%に対して実施した。また、せん断箱の傾きや定体積条件の影響についても検討し適切な試験法を決定した。さらに、同試料を用いて行った繰返し三軸試験と比較し、一面せん断試験における液状化強度試験の妥当性を検証した。②繰返し載荷回数に対する地盤の残留強度の関係について、残留強度の試験法を決定した。繰返し数により残存強度が変化する傾向が見られた。これについて、繰返し応力振幅比をパラメータとして実験を行いダイレイタンシーの影響を明確にした。 2)液状化(残留)強度の検討を基に地震応答解析および模型実験を実施し、①高知市地盤に対して、せん断波速度Vsは岡林・久保井の式を用い、MDMモデルを用いて逐次非線形解析法による液状化詳細判定を実施した。詳細判定法を用いると簡易判定法よりも液状化抵抗値が低下することが分かった。②H28年度に準備した解析ツール(有効応力法による地震応答解析法LIQCA)と模型実験(遠心力模型実験装置)を用いて、河川盛土および漁港岸壁について解析および実験を行い比較検討して、これらの工法の対策効果を確認できた。
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