研究課題
平成28年度は,判読難易度の高い2事象情報板を対象に,先行研究で考案したシンボルを表示することで,可読性・理解度が向上することを把握した.同時に,半数近くの被験者が2事象情報板の内容を半分程度しか判読できていないという根本的な課題を明らかにした.そこで平成29年度は,この課題解決に取り組んだ.具体的には,平成28年度の結果を精査することで,2事象情報板の表示方法(シンボルおよび文字情報の表記方法や色,レイアウトなどを考慮した情報板表示)の問題点を明らかにした.そして,その問題点を改善する情報板表示を新たに考案し,判読性評価を通じて効果を検証した.平成30年度は,平成29年度に得られた知見を踏まえ,シンボルだけでなく,文字情報の表記方法や色,レイアウトなどを考慮した情報板表示方針について以下のように総括した・実験結果より,ドライバーは提示された情報を全て読もうとする人の割合が最も多いことが示唆された.これより,情報板は全て読まれることを前提に,提示情報が正しく理解される表示パターンが望ましい.・情報板全体の判読性向上には情報量の削減が必要であるが,注意喚起を示す指示事項を削除では,判読性向上は確認されなかった.一方,区間情報を現行の「事象上流IC-事象下流IC」から「事象上流IC名から先」という表記にすることで情報量を削減した表示パターンでは,事象上流IC名の理解度向上に有効であることが示唆された.・1事象情報板を左右に並べ,それぞれの情報板にシンボルを追加した表示パターンでは,現行の情報板で最も判読されにくい第2事象の理解度を高めることに有効であることが示唆された.・2つの事象の文字色を赤色に統一することで,総注視時間が長くなる傾向があるものの,情報板全体の理解度の向上,特に第1区間の理解度が向上することが確認できた.
すべて 2018
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交通工学論文集(特集号)
巻: Vol.4, No. 1 ページ: A_38-A_46
https://doi.org/10.14954/jste.4.1_A_38