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2018 年度 実績報告書

東日本大震災被災地における「復興実感度」を取り入れた生活質評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16K06543
研究機関前橋工科大学

研究代表者

森田 哲夫  前橋工科大学, 工学部, 教授 (70419084)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード東日本大震災 / 復旧 / 復興 / 生活質 / 石巻市
研究実績の概要

本研究は、2011年3月に発生した東日本大震災被災地を対象に、次の3つを目的に研究を進めた。1)自治体資料、現地調査によりインフラの復旧実態・稼働実態の時系列変化を把握する。2)アンケート調査を実施し主観的復興実感度を把握し、客観的指標との関連を把握する。3)復興・稼働実態、復興実感度を含む生活質評価モデルを構築し、復旧・復興計画を評価する。
本研究では、復旧はインフラの「復旧実態」と捉え、復興はインフラの「稼働実態(道路であれば交通、住宅であれば居住)」と捉え、これらは客観的指標として把握できると考える。市民はこれら客観的な情報に基づき主観的指標「復興実感度」を形成し、それが市民の生活質の満足度評価(以下、生活質評価)や居住意向に影響していると考える。 研究対象地域は、最大の人的被害のあった市町村である宮城県石巻市とした。アンケート調査は、石巻市の仮設住宅の居住世帯の代表者を対象に実施した。
研究の結果、以下が明らかになった。1)被災地で進めている復旧・復興の状況を把握した結果、社会基盤施設の種類によって復旧状況が異なること、人口減少社会においては社会基盤施設が稼働しても、大震災前の水準まで復興することはないことがわかった。
2)石巻市の仮設住宅に居住する世帯を対象にアンケート調査を実施し、復興実感度と生活質評価の基礎特性を把握した。復興実感度については、交通関係の実感度が高い一方、個人住宅、余暇機会、働く場の確保に関する実感度が低いことがわかった。
3)復興実感度の評価結果から因子を抽出し、社会基盤復興(地場産業の回復、働く場の確保等)、生活基盤復興(住宅の確保等)、交通基盤復興の3つの因子を抽出した。その結果から3つの実感度を高めるための世帯属性、大震災前の居住地の特性を把握した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] 大連理工大学(中国)

    • 国名
      中国
    • 外国機関名
      大連理工大学
  • [雑誌論文] 東日本大震災仮設住宅退去後の居住地選択特性に関する研究-宮城県石巻市を事例に-2018

    • 著者名/発表者名
      森田哲夫,早川まい,湯沢昭,塚田伸也,森尾淳,杉田浩
    • 雑誌名

      社会技術研究論文集

      巻: 15 ページ: 65-75

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 東日本大震災被災地区におけるインタラクティブミュージックシステムの運用2018

    • 著者名/発表者名
      塚田伸也,佐々木真史,森田哲夫,牛田啓太,小松正史
    • 雑誌名

      交通工学研究発表会論文集

      巻: 38 ページ: 277-282

    • 査読あり
  • [学会発表] 東日本大震災仮設住宅退去後の居住地選択意向に関する研究-宮城県石巻市を事例に-2018

    • 著者名/発表者名
      早川まい,森田哲夫,湯沢昭,塚田伸也
    • 学会等名
      第45回土木学会関東支部技術研究発表会,講演概要集,CD-ROM(IV-94)

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公開日: 2019-12-27  

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