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2018 年度 実績報告書

十字形鉄骨を内蔵したCES造柱梁接合部の応力伝達機構

研究課題

研究課題/領域番号 16K06570
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

松井 智哉  豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20402662)

研究期間 (年度) 2016-10-21 – 2019-03-31
キーワード鋼コンクリート合成構造 / CES構造 / 繊維補強コンクリート / 柱梁接合部 / 静的加力実験 / 圧縮ストラット / せん断強度
研究実績の概要

本課題では、鉄骨と繊維補強コンクリートのみで構成されるCES 構造における柱梁接合部、その設計手法を構築することを目的としている。
H28年度は、設計手法の確立に向けて現状での課題の分析を行い,実験によって明らかにすべき構造性能を抽出した。分析を踏まえCES造柱梁接合部の構造因子が接合部のせん断強度に及ぼす影響を明らかにすることを念頭におき静的加力実験を計画した。CES造柱梁接合部試験体は、梁曲げ降伏型試験体1体、接合部パネルせん断破壊型試験体が4体の計5体である。基本的に柱および接合部パネルの内蔵鉄骨はこれまでの研究で扱っていなかった十字形鉄骨を内蔵した断面形状を用いるが、接合部パネルせん断破壊型は、接合部パネルにおける鉄骨形状による影響を明らかにするために、直交方向H形鉄骨のフランジを省略した試験体、直交方向H形鉄骨を省略してH形鉄骨とした試験体が含まれる。
H29年度は、実験計画に沿ってCES柱梁接合部の静的加力実験を実施した。実験結果より、弱軸鉄骨フランジは、せん断降伏耐力計算値の7割ほどのせん断力を負担していること、弱軸フランジ外側のコンクリートの負担せん断力は比較的小さいこと、鉄骨により縦横囲まれたコンクリート部分については、弱軸鉄骨ウェブによってコンクリートが2つの領域に分けられた断面をもつ場合は、分けられていない断面に比べて若干負担せん断力が小さいことなど、内蔵鉄骨形状の違いが強度特性に及ぼす影響を把握することができた。
H30年度において実験結果の分析とともに,接合部のせん断強度の評価手法について検討を行った。具体的には、コンクリートパネルの圧縮ストラットに基づくせん断強度評価手法を提案した。既往の評価手法と異なり内蔵鉄骨等の断面形状を考慮することができ、若干ではあるが評価精度が向上することを示した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 圧縮ストラット機構に基づくCES造柱梁接合部のせん断耐力評価2019

    • 著者名/発表者名
      松井智哉,渡辺一葵
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: Vol.41,No.2 ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 十字形鉄骨を内蔵したCES造柱梁接合部の構造特性に関する実験的研究2018

    • 著者名/発表者名
      渡辺一葵,松井智哉
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集

      巻: Vol.40,No.2 ページ: 1087-1092

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 柱断面形状の異なるCES造柱梁接合部のFEM解析2019

    • 著者名/発表者名
      能瀬鮎美,松井 智哉
    • 学会等名
      2019年度日本建築学会大会
  • [学会発表] 内蔵鉄骨形状の異なるCES 造柱梁接合部の静的加力実験 その1 実験概要と破壊性状2018

    • 著者名/発表者名
      松井智哉,渡辺一葵,前川茜音
    • 学会等名
      2018年度日本建築学会大会
  • [学会発表] 内蔵鉄骨形状の異なるCES 造柱梁接合部の静的加力実験 その2 荷重-変形特性とパネルゾーンの挙動2018

    • 著者名/発表者名
      前川茜音,渡辺一葵,松井智哉
    • 学会等名
      2018年度日本建築学会大会
  • [学会発表] 内蔵鉄骨形状の異なるCES 造柱梁接合部の静的加力実験 その3パネルゾーンの負担せん断力と終局耐力の評価2018

    • 著者名/発表者名
      渡辺一葵,前川茜音,松井智哉
    • 学会等名
      2018年度日本建築学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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