英国においては、19世紀、社会不安が広がる中で、社会維持の手段として宗教が再注目された。過修復も行われたが、例えばセント・オルバンズ大聖堂の修復事業のように、考古学者や古建築保護協会からの倫理的観点から様々な批判を受けた事業もあった。一方、20世紀には社会資産となるべく複合用途教会堂が建設された。また、文化財保護行政では、使用中の教会堂は「モニュメント」の定義から外され、例外的(特権的)扱いも受けた。 だが、教会堂を維持は困難を極め、実質的には民間団体が教会堂維持保全を担い、教会堂維持保全は、広くは慈善団体(Charity)または、会社(Company)に組み込まれて行ったことが明らかになった。
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