研究課題/領域番号 |
16K06686
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
清水 重敦 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 教授 (40321624)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 文化的景観 / 伝統的建造物群保存地区 / インテグリティ / 変化のメカニズム / 都市 / 町並み / 集落 |
研究成果の概要 |
歴史的都市・町並み・集落の保存活用において、文化的景観の考え方を導入し、その価値評価と保存活用手法を統合する方法を検討すべく、全国の重要文化的景観及び重要伝統的建造物群保存地区の現地調査を行った。その結果、1.文化的景観から都市を読み解くこと、すなわち自然・歴史・生活生業から読むこと及びスケールの異なる要素間の関係性を読み解くことの有用性、2.価値評価と保存活用を一体として捉える方法、3.都市における変化を必然ととらえ、都市のアイデンティティを保ちつつ変化するメカニズムに着目すること、の3点を新たな価値評価と保存活用の統合手法として提言した。
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自由記述の分野 |
建築学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文化的景観の考え方は、日本国内でも世界においても農林水産業に関連する景観に対して投入されることが一般的であるが、特に日本では農林水産業関連景観だけでなく、都市・集落にかかわる文化的景観が保護対象としての射程に入れられている。しかしながらその複雑さゆえに、都市・集落の文化的景観の価値評価と保存計画立案は、決定的な方法論が打ち出せていない。本研究の成果として提示した方法論は、今後実地に適用しながらその方法が鍛えられていく必要があるものの、一定の道筋を示すものとして、今後の調査研究の指針となり得るだろう。また日本発の都市・集落の読解と保存の方法論として、世界に発信すべき成果とも言える。
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