研究課題
本研究では、赤外短パルスレーザーの光電界加工により固体表面に自己形成する微細な構造体の「サイズ」とその「結晶」を同時に制御し、新しい機能性付与金属表面加工の基盤を確立することを目的としている。特に、新しい結晶(非晶質など)を付与した微細構造体を作成し金属について材料種と短パルスレーザーの照射条件に関する基礎データから短パルスレーザーによる自己形成微細構造体のサイズとその結晶の関係を明らかにするとともに微細構造体形成機構の解明を試み安定した結晶制御金属微細構造体作成のための加工技術を構築する事にある。この目的を達成するため最終年度は、(1)結晶制御金属微細構造体作成の基盤構築、(2)機能性付与加工金属の新しい機能探索に取り組んだ。(1)の課題では構築したレーザー照射装置を利用しサイズと結晶性の関係を明らかにした。特に微細周期構造形成には引張応力が関係していることがわかった。これにより微細構造体作成の基盤が構築された。(2)の課題では、照射レーザーのエネルギーを精密に制御するため、新たに高感度エネルギーメーターを導入し、機能性探索ができうるサイズ(mmサイズ)の大面積に機能性付与加工を行えるように改良した。結晶構造変化に適したスーパーガウス形状のレーザー強度分布へ改善した。新しい機能探索では、ドット着色、周期性の高い微細周期構造形成、超解像加工などの新しい知見を得ることに成功した。これらの知見はこれまでにない新しい応用のみならず基礎物理解明に役立つものである。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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