リチウムイオン二次電池(LIB)は,エネルギー密度が高く,モバイル機器用の電源として,広く普及している。また近年,次世代自動車分野への適用が加速しており,大型化・高電圧化に伴い,安全性の確保が重要になっている。現行のLIBには可燃性電解液が用いられており,容器や集電体には融点が低く発熱量の大きいAlが用いられている。さらなる高電圧化に対しては,電解液の難燃化およびAlに代わる集電体材料の開発が必要である。今回作製した窒素熱処理ステンレス鋼は従来のAl箔よりも高い電位まで安定であることが見出された。今後の5V級リチウムイオン二次電池の研究において貢献できる成果が得られたといえる。
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