研究課題
本研究では、超音波疲労試験技術を利用して、この新奇なLPSO相を強化相とするMg-Zn-Y合金の超高サイクル疲労における強度発見機構の解明を目的としている。本年度では、前年度に続き、超音波疲労試験を行い、ギガサイクルにおける疲労強度や破壊特性、微小き裂挙動に及ぼすLPSO相の影響を調べた。また、STEM観察およびEBSD結晶方位解析を行い、微小き裂発生および初期伝ぱに及ぼす微視的組織特にLPSO相や双晶、キンク変形の影響を調査した。
1: 当初の計画以上に進展している
本年度の目標としていた2つの研究計画について、すべて順調に実施することができ、次年度で実施予定であったSEM内でのマイクロ疲労試験を一部前倒しで行うことができたことから、当初の計画以上に進展していると判断した。
平成30年度においては、LPSO相を含むMg合金の繰り返し変形の離散転位動力学による解析を行い、微小き裂の発生および初期伝ぱに及ぼす微視的組織特にLPSO相や双晶、キンク、境界の影響を明らかにする。
平成28年度当初予定していた疲労設備の購入費(250万円)は、当該設備の購入中止により平成29年度へ繰り越すことになり、その一部は疲労試験機の維持修理と研究打合せのための海外出張旅費に使用できたが、残額は生じたため次年度へ繰り越すことになった。上述のように、疲労試験機の購入中止により繰り越された物品費は現行疲労試験機の維持修理と、論文発表のための海外出張旅費に充てる予定である。
すべて 2018 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
Materials Science and Technology
巻: 34 ページ: 639~647
10.1080/02670836.2017.1407556
Advances in Materials Science and Engineering
巻: 2017 ページ: 1~10
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