研究課題
基盤研究(C)
混入する繊維に関して微小な繊維を中心に様々な検討を行い、カーボンナノチューブや長さ0.1mm~0.8mm以下の極短繊維などと鋼繊維を適切に複合混入することが引張強度の向上に効果が高いことが確認された。特に0.5mm程度の極短繊維(アラミド繊維)と長さ13mmのストレート鋼繊維、長さ30mmの両端フック付き鋼繊維のように段階的に寸法の異なる繊維を複合混入した場合に著しく引張強度が向上することが明らかとなった。
コンクリート工学
本研究は相反する性能である高強度と高靱性を両立し長寿命構造架構を可能とする新たな「超高強度ひずみ硬化型セメント系複合材料」の開発を目的としたものである。本研究は、これまでの研究知見を活かしながら、「段階的なひび割れ補強を実現する繊維のハイブリッド化」により、引張強度22MPa以上の超高強度と高靱性をそれぞれ両立させる、全く新しい独創的な材料設計手法を提案したものであり、広い意味での繊維補強セメント系複合材料の利用促進に大きく寄与するものと考えられる。