固体高分子形燃料電池(PEFC)を構成する材料の中で、セパレーターが質量と価格の大きな割合を占めていることから、これを安価なステンレス鋼でつくることが望まれている。ステンレス鋼表面には不動態皮膜が存在して大きな抵抗となるため、これを解決する方法として、簡便な電気化学的処理を行った結果、非常に薄い窒化物層を形成させることに成功した。この処理を行ったステンレス鋼をセパレーターとするPEFC単セルは、高価なグラファイト製セパレーターを用いたセルと同等の性能を示したことから、PEFCのコスト低下に貢献すると期待される。
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